これは圏です(はてな使ったら負けだとおもっていた)

きっと何者にもなれないつぎの読者につづく。

ICFP 2010 開幕

いよいよ始まりましたね、http://icfpcontest.org/2010/。僕も参加しようと思ってたんですが、恰度学部のオリエンテーション合宿とか云うよくわからないものに土日を取られてしまうので、実質今日と月曜しか参加出来ないのでした。

で、取り敢えず konn と云う団体名(と云っても個人だけど)で登録して、Task description を読んでみたんですが……こりゃ厳しそうだ(汗;
例年むずかしそうなのに、今年は出題者側が気が狂ってるとしか思えないほどリバースエンジニアリング祭です。
口惜しいので全文翻訳しました。専門家じゃないし多分誤訳とかあると思います。土日中は確認出来ないと思いますが、誤訳を見付けたら教えてください。

絶対に許さないからな!これで今日はもう参加出来ない!日月だけじゃむりだ!!!!!

では、以下に Task descriptionを。

Prolog をべんきょうしています

先週の木曜日、大学の図書室で『Think CでMacintoshプログラミングとか何年前www』『TAOCPがある……!!』などと暇を潰していたら、大量のProlog本に混じり『Prologの技芸 (以下 TAOP*1 )』を発見。すぐさま「ひとは若いうちにScheme, Prolog, Haskell に触れなければならない!」と云う電波を受信し、その電波の導くままにPrologの勉強を決意したのでした。
ちなみに、図書室にには三冊のTAOPがあって、浮世絵の表紙が生存しているのは一冊だけで、残りはカバーがないのが一冊、更に背が死んでいて図書室が貼り替えたものが一つ。

次の日、MacBookを学校に持ち込み、TAOPを早速借りながら勉強をはじめる。表紙が生き残ってるのを借りる。しかし、前読んだ人の書き込みや髪の毛が大量に含まれていてびっくりする。
しかし、id:pi8027から何故か早朝に『類推論できました』と云う報告を貰ったので、まずはYadorigi*2さんを苛める。バグをひとつ見付ける。すぐ修正される。

授業がハネて暇だったので、恰度ぱいさんが秋葉原に向かっているとのことで、人生第三回目の秋葉原に足を踏み入れる。そして初リナカフェなう。

リナカフェのトイレが電波がわるくて悲しかった。あとFONとか云う公衆無線LANに接続しようとするも、一旦登録したIDで接続出来なくて、もういっかい登録しようとボタンを押してもログイン画面に引き戻されてしまい、けっきょく接続できない。万死。

そんなこんなしている内にぱいさんがくる。やどりぎさんまわりと類推論・型推論のはなしをきく。ユニフィケーションとモナドとか、モナドの中での不純なデバグ方法など。あと色々裏話をきく。Typing Haskell in Haskell は読むべきと云う情報をもらう。ありがとうぱいさん。

やどりぎさんを苛めるぞ!とおもったけど、ちゃんと

type S f g x = f x (g x)
type K f g = f
type I = S K K

が正しく推論されていてぼくは感動する。感動してもうバグを見付けられなくなる。僕のまけです。


型理論のはなしの流れで、いけがみさんがついったーで紹介していた論文(CiNii 論文 -  型理論I (<特集>関数型プログラミングと計算の基礎), CiNii 論文 -  型理論II, CiNii 論文 -  型理論III, CiNii 論文 -  型理論IV)で読んだことを掻い摘んではなそうとするも、掻い摘みすぎてちゃんと説明できなかった……。

で、この論文に載っているλ-Cubeを実装したいなぁ、と思い立つ。Haskellでやると大変そうなので、そうだ、こういう公理から推論させるならユニフィケーションもあるPrologで実装しよう!と、モチベーションがさらにあがる。

あと、ぱいさんにSandS入力の洗脳を受け、左Shiftキーを殺される。結果、入力に非常に時間が掛かる様になり発狂、その様子をみたぱいさんが爆笑しやがる。今回の会合でわかったことは、ぱいさんの沸点が異常に低いということである。っていうかテスト期間中に徹夜で類推論書いてる高校生とか終わってますね……!!変態さんめ。


その後id:nihaさんと合流して、おいしい親子丼やさんにいく。とてもおいしい。どのくらいおいしいのかと云うと、にはさんが『高いだけのことはある』を連発していてみもふたもない。あとにはさんが一番場数ふんでるくせに、道に迷いやがる。mjspに行くときも迷っていたので、にはさんは迷う才能があると思う。

で、親子丼やさんではCurry-Howardが すごいなぁというはなしとか、Template Haskell のはなしとか、なんかそういうはなしをする。
ぱいさんは後半からAgdaを勉強しはじめていて、にはさんが依存型について説明をする。ぱいさんが「こんさんもAgdaやりましょう」と云うのだけど、ぼくにはHaskellと云う伴侶がいるし、Prologに浮気しはじめたばかりなのに三股をかけるのはちょっと……と思ったので心に止めておくに留める。
Prolog型推論書いたら簡単そうなので書こうと思います」と云ったらにはさんに「それは簡単すぎるなー」みたいなことを云われたので、口惜しいからHaskellPrologを実装することを心に誓う。


と云うわけで、HaskellProlog を実装しその上で型推論を実装するべくPrologを勉強しています。
練習問題を解いてみた答えは GitHub - konn/TAOP-Exercises: The Answer code for "The Art Of Prolog(2nd Ed)" Exercises. に忘れなければ同期してあります。更新されてなかったらサボってると思ってせっついてもかまいません。せっつかなくてもかまいません。自明ですね。
アセンブリに始まり、Fortran、Algol、Pascal、そしてAdaへと居たる言語発達史の主流をなす言語は……」と云う記述があって、時代を感じた。もうCはある時代の筈なんだけど……

実際のところ、ユニフィケーションが型推論の中心らしいので、Prologを実装しちゃえば半分は仕事終わりで、残りは規則を記述するだけになるわけで。たのしみである。


あと、野望としては、Haskell で実装した Prolog で実装した SchemeHaskell を書きたいのだけど、多分 Scheme 止まりになる気がしている。っていうかそもそも Scheme まで根気が保つかわからない。

まあそんなこんな。

*1:原書名 The Art of Prolog

*2:pi8027さんが未踏ユースでつくってる関数型言語

それは火曜日のこと

午前中の講義が終わり、僕はワセミスが活動するラウンジで一息ついていたのです。すると、幹事長がこんなことを云ったのです。

「「konnくん、来週の水曜日、麻耶雄嵩くるんだけど、どうする?」」

僕は耳を疑いました。麻耶雄嵩ってあの麻耶雄嵩先生!?座右の書は『夏と冬の奏鳴曲』(これは人類至高の書だと思っているのですが中々部内での合意が形成されていません)と云う私にとって、麻耶雄嵩先生は、もう『神様』そのもので、そう云えば『神様ゲーム』から5年も経つんだなあ、と云うかえっ、本当に来るの??京都在住だよねすごいなんてこったワセミスすごいどうしようそしたら翼ある闇も夏と冬の奏鳴曲も痾もあいにくの雨でも木製の王子も鴉もまほろ市もメル美袋も名探偵木更津悠也も螢も神様ゲームもサインしてもらおうかなでもそれはすごく迷惑だしこの際夏冬だけにするべきかなああでもなんてこったすごいぞすごいぞ…………と云う様な思いが一瞬にして脳内を去来し、去来し、去来しました。

僕は一瞬にしてこの言葉の洪水を飲み込み、幹事長に質問したものでした。
「何時ですか?」「四時半からです」

嗚呼、何と云うことでしょう!僕は一転苦悩に突き落とされました。水曜の講義が終わるのは16:15。急いで向かっても20分は掛かります。麻耶先生の手前、途中から遅刻して参加なんてことは万死に値します。しかし、講義は出来るだけ休まないお!と心に決めた私です。仲間との劇団の公演も講義を休みたく無いとゴネてズラして貰った私です。そんな私が……講義を……でも……麻耶先生に会えるなんて……しかも間近でお話しが聞けるなんてそんな機会滅多にあることじゃ……でも……うーーーーん……………

「遅れて行くことは……?」「うーーん、うちが主催って訳じゃないし、ちょっと失礼かなぁ」

やはりそうだ失礼なのです。そしてこれは千載一遇のチャンスなのです。人生に一度あるかないかのチャンスなのです。神よ、神よ、何故私を見捨てるのだ《エリ・エリ・レマ・サバクタニ》!いや、ごめんなさいそんな普段から信じてないですけどうーんでもどうしよう……麻耶雄嵩先生かぁ……うーーーん…………死んでもいい……


などと一日中悩み続けていました。途中、『当然参加するよな!』『休め!』『本にサインしてもらって自慢してやるよ!』など、友人からの心温まるメールにも悩まされた結果、僕はとうとう、悪魔に命を売り渡し、読書会への参加を決意したのでした。

と、云う訳で、次の記事からが読書会のレポート本編になります。御目汚ししました!

麻耶雄嵩読書会 ネタバレありレポート

ネタバレありレポートの準備が出来ました。次のリンクをクリックして先に進んで下さい。
注意:核心に触れています!未読の方は絶対に読まないで下さい!

続きを読む

麻耶雄嵩読書会 に参加してきました

先週水曜日の麻耶雄嵩読書会に参加してきました。

これは、麻耶先生実に五年ぶりの新刊『貴族探偵』の発売を記念して、麻耶雄嵩先生を囲んで読書会を開こう!と云う企画でした。集英社の担当編集者の方からワセミスの方にお話を頂いて、実現したものです。

会場は早稲田大学学生会館。僕は宿題やら課題やらを片付けて、一時間前くらいに会場入りをしました。


もう、時間が迫ってくるに従って、体中の顫えが止まらなくなり、もうどうしよう、麻耶先生が来たら死んで仕舞うかもしれない……!!くらいに有頂天になっていました。参加者はワセミスや東大の新月お茶の会慶應大学KSDの方々、ワセミスOGの東京創元社の編集者の方など30名弱。続々集まる中、何故か最前列だけ埋まらなかったので、そこにワセミス一年勢が座ることに!
殺人的なメールをくれた友人と『どうしよう!麻耶先生が来ちゃう!』などと騒いでいると、遂に開始の時間に。


そして……御登場です!麻耶雄嵩先生!!


滅茶苦茶格好好かったです。
凄く格好好かったです。

いや、これはファン補正が掛かっているのでもなんでもなく、落ち着いて渋めで格好好かったです。


そして、いよいよ読書会開始!
セミスの幹事長とレジュメ担当者、集英社の担当編集者さんからの挨拶のあと、麻耶先生の

麻耶『麻耶雄嵩です。お手柔らかにお願いします』


と云う言葉で開幕!

その後は、『貴族探偵』に収録されている各短編について感想や質疑応答をして、最後に全体・その他の感想・質問、そして『貴族探偵』販売&サイン会と云う流れでした。

僕は、『流石に全作サインして頂くのは迷惑だろう……』との熟慮の末、夏冬・翼ある闇・鴉・神様ゲームと四冊も本を持ってきていたのですが、「いや、五冊でも迷惑にはかわりないな……」と熟慮した挙げ句、僕の聖典である『夏と冬の奏鳴曲』を、『貴族探偵』以外にもう一冊サインして貰おう!と決意したのでした……麻耶先生、参加者のみなさん、ご迷惑をお掛けしました m(_ _)m
麻耶先生は、貴族探偵前提でペンを用意されていたので、銀インクのしかなく、黒ペンをわざわざ他の方にお貸し頂いてサインして頂くことに。その上スペースの小さい文庫本……本当に済みませんでした……orz

もうぼくのすぐ左前方に麻耶先生が座っていて、ぼくはもうそわそわし通しで、ジロジロ見るわけにもいかないし、ああでもどうしよう……!!ととても挙動不審に。質疑応答中にも何度か発言させて頂いたのですが、しどろもどろになってしまったりして、失態を……。同じ時間・空間を共有していることが信じられませんでした。凄い!眼の前に麻耶先生がいるなんて!!
本当に産まれて来てよかった。早稲田にしてよかった。そう思える、一生分の運を使い果したのではないかと思われる程の体験でした。

その後、麻耶先生を囲んでの呑み会があったのですが、僕は用事があったので後ろ髪を引かれつつも辞去……!!嗚呼、みんなあんなことやこんなことを訊いたんだろうなあ!と胸が疼きます……!

さて、そんな自己中っぷりを発揮してばかりでは仕方ないので、せめての罪滅ぼしとして、当日のやりとりの抄録を掲載したいと思います。

担当編集者さん曰く『ネタバレは御遠慮下さい』と云うことなので、「『続きを読む』とかでも駄目ですか?」と質問させて頂いたところ、『それなら……まあ……』と云うことでしたので、ここでは取り敢えず差し支えなさそうなところだけ書いて、この後核心に触れる質問は『続き』+白文字で記述して行きたいと思います。

麻耶雄嵩読書会』質疑応答 抄録

以下、『――』で始まる行は参加者の発言、『麻耶』は麻耶雄嵩先生、『担当』は集英社の担当編集者である岩田さんの発言です。
収録されている発言はすべてmr_konn=石井大海のメモによるもので、内容の間違い等はすべて石井大海の責任です。また、メモからの再生なのであんまり口調とかは再現出来ていません。発言はかならずしも出た順番ではなく、話題に合わせて再配置してあります。

不味いところがありましたらご連絡頂ければ、すぐに対処したいと思います。

それでは、どうぞ!

『ウィーンの森の物語』(『貴族探偵』改題)

――物語的には普通の小説ですが、再読すると犯人がとても頭がよかったのだとわかります。一読しただけでは判らない様になっていますが、この様にした意図は?
麻耶「『何とすごい犯人なんだろう』みたいな強調をしない様にしたらこうなった。もうちょっとしてもよかったかも?」


担当「これ何dunit何でしょう?」
麻耶「あまり『〜dunit』を書こう、と思ってつくっていない。トリックを思い付いたらそれを使うだけ。勿論、犯人当ての依頼でHowdunit書いちゃったら不味いけど(笑)」

『トリッチ・トラッチ・ポルカ

――題名の意図は?
麻耶「何となくです。シリーズ化して纏めるときに、何か趣向があった方が良いなぁ、と。『ポルカ』が刑事の動きっぽい。ヨハン・シュトラウスにしたのは、何となく『ワルツ』が貴族っぽいので。」


――女性が登場しなかったのは?
麻耶「まだ二作目で、『女性を口説く』パターンが考えてあった訳でなかった。書いていく内に、女性の方が視点人物を増やさないですぐ本題に入れて楽だと気付いた。」


――結果的に、五話の中で一番刑事が頑張った回でした。その後は警察と距離感がありますが、この回での警察の扱いにはどういう意図が?
麻耶「警察の扱いはあまり下にしないでおこうと思っています。でも探偵の活躍を描くとどうしても下めに見えてしまう。今回は刑事視点だから頑張りが見えたけど、他の作品だと貴族探偵と女性の絡みや貴族の捜査を描写しなくてはならず、その皺寄せで刑事の描写が減ってしまう。描写がないだけでちゃんと捜査していて、推理に必要なデータを提示するにはそれなりに信用できる警察である必要がある。」

『こうもり』

――五作の中で、田中だけが単独で二回登場したのは?
麻耶「使用人の個性を無くそうと思った。毎回変えてしまうと、その事で却って個性が出て仕舞う。『全員一回ずつ』とか綺麗にしない方が個性が消えるので。だから、もっとぶ厚くなれば庭師なりコックなりが出て来る可能性もあった。」


――くどい様ですが、メイドは二人居るのでは!?
麻耶「参考にします、それは(笑)」
担当「女性に話を聞くのに、田中の方が良かったからと云う風に聞いています。」
麻耶「あとは、ダブらせる為にやったのが大きいです。」

『加速度輪舞曲』

――すごく"危うい"作品だなぁ、と。完全にロジックのみで、ドミノ倒しみたいに進んでいく作品。元々本格ミステリは詭弁に近いのに、それを数珠繋ぎにしている。
麻耶「危ういからスリリング。現実だったら迷宮入りだけど、スリリングな方が面白い。岩が落ちてきて、その先がやりたかった。川が氾濫したり、館壊れたり……そこまで云っちゃうとギャグになっちゃうけど(笑)」


――結局、『風が吹けば桶屋が儲かる』的だけど、その一つ一つがとても妥当で、『九マイルは遠すぎる』の様な妄想推理ではない。
――『本格ミステリ09』に収録された時、法月綸太郎の「しらみつぶしの時計」と並んで、友人とずっとこの話で持ち切りでした。とてもロジックの勉強になりました!
麻耶「あまりぼくからは勉強しないで(笑)」


――『昨年鬼籍に入ってしまった』『安楽椅子探偵を看板にしている作家』には誰かモデルが居るのか?
麻耶「居ないです。居るって思わせられればそれでよかった。」


――ロジックものは、大抵タネになるアイデアがあってそこから書くと思いますが、本作では何ですか?
麻耶「小さいところからコツコツと大きくしていった。プロットから入った。」
――その最初のところは?
麻耶「最初は本当に家を壊した(笑)それはプロット段階で捨てましたけど。家の中で起こった事が外に影響を出さないといけないので」

『春の声』

――普通、円環殺人は構図を最後にもってきて驚かせるものですが、これはロジックで逆転させているのが凄いです。やはり『貴族探偵』はロジック指向の本なのでしょうか?
麻耶「本の締めだし、三人を活躍させたかった。円環殺人のアイデアもあって、その二つを結んだ。ただ単に円環でした、で終わってしまっては新しくないので、ロジックで押しました。三人分考えるのが大変だった」


――本シリーズに限らず、短編ごとにロジックが強くなってきている気がします。『死人を起こす』も『答えのない絵本』*1も。ロジックものを書くのはやっぱり楽しいですか?
麻耶「楽しいし、苦しい。華やかなアイデアが出て来ると良いけど、細かいのを積み上げるタイプだと、『あっ、これに似てる……』となってしまうと辛い……」

全体を通して・その他

――続編は?
麻耶「依頼があれば。同じ使用人かもしれないし、違う使用人が出て来るかもしれない。」


――貴族本人による解決は?
麻耶「ありません(キッパリ)」


――貴族探偵のプロフィールは……?
麻耶「ナゾです(笑) 貴族である、と云うこと以外は……」


――新しく貴族探偵を作った切っ掛けは?
麻耶「探偵とワトソン役の関係について考えるのが好き。『物語を終わらせる』のが探偵の使命、と云う考えを突き詰めた結果出来たのが貴族探偵。『神様ゲーム』と通底しているころがある。トリックと同じで、探偵を思い付いたから使ってみた。それが評判がよかったから続きを書いた……と云う感じ。物語としても、三編くらいは書かないと意味がなかったし、続きを書くつもりはありました。」


――貴族は装置化が進んでいるので、オーソドックスな短編がやりやすいのでは?
麻耶「貴族出さなきゃいけないし、女性と絡ませないといけないし、というところがヤヤコシイ。でも、メルとか木更津みたいにやらなくていいから楽です。」


――『隻眼の少女(仮)』は、出るんでしょうか?
麻耶「多分九月にでます。」
――2010年の!?
麻耶「どうなんでしょう、多分そうです!」

ネタバレありのレポートについては、少々お待ちを。
用意しました。一つ前の記事を辿ってください。

*1:いずれもメルカトル鮎シリーズ

地球を何周?

物質波のみなさんこんにちは!!


よく『光は一秒間に地球をn周する』みたいな説明を聞いて、光すごいなーなんて思うわけですが、よく考えりゃ光を円運動させておけるほど地球は重くない訳ですよ。はい。

……なんてことを数日前に思い付いて、そのままだった訳ですが、今日物理を勉強してる最中にふと思い付きました。『円運動の方程式使えば必要な質量でるじゃん!』


という訳で計算してみた記録。


まあその為には地球の半径Rと光速cとあと万有引力定数Gが必要だよね……と調べ、コツコツ計算してみました。いや、正確には地球の半径いがいは全部関数電卓に入っていたのでほとんど電卓くんのお陰なんですが……!!

以下、地球の半径R、質量M、光子の速さc、その質量m、万有引力定数Gとします。


で、まず円運動の方程式は次の通り。

m\frac{c^2}{R} = G\frac{mM}{R^2}

で、両辺mで割れば言い訳ですが、調べてみたところ光子は質量ゼロらしいじゃないですか!なんてこったどうしよう……まあでも、ブラックホールから光が逃げられない云々という話もあるし……まあきっと大丈夫なんだろうと誤魔化して先に進む。

で、変形すると

M=\frac{c^2R}{G}\\ \simeq 8.56\times10^{33}(kg)


みたいなかんじでまあ、地球の本当の質量は6.1×1024(kg)くらいで、ざっと十億倍の質量があれば大丈夫!!自重で潰れるなよ!!


うーんやっぱり重くするのには無理があった様です。かなしい……ここで逆転の発想です。それなら半径の方を縮めて仕舞えば良いじゃないか……!!

先程の式を変形してさっさかだします

R=\frac{GM}{c^2}\\ \simeq 4.52\times10^{-3}(m)

小さい!五ミリですよ五ミリ!実際の半径は6.37×106(m)くらいなので大型スリム化に成功しましたね!やった!!これだと一秒間に光が六百億周くらいしちゃいます!速い!!



まあゼロで割ってるし、そもそも光は単なる粒子じゃないしこれでよいのかはなはだ不安ですが、こんな結果です。突っ込みよろしくお願いします。



けつろん:光すごい

実社会に於ける完全犯罪の可能性に就て I

うちの学校では、二年生から二年間掛けて一つのテーマについて調べ、論文を書くという課題研究があります。
そう云えばまだその資料を張ってなかったなーとか思ったので、晒しておきます。
表題から判る様に、ズバリ『完全犯罪』について、というかなり趣味的な内容になっています。

二年生の最後に選ばれた人が中間発表としてみんなの前でプレゼンをして、最後は論文を書いて提出と云う手順で、僕としては『密室講義』ならぬ『完全犯罪講義』をしたくて、プレゼンの為だけに立候補したようなもんです。
普段の眼鏡を外してコンタクトいれて分厚い黒縁の伊達眼鏡を掛け、物理の先生から白衣を借りると云う気合の入れ様で、まあ変態だろうという定評が定着しました。
資料集めはタップリ出来たんですが、スライドが全然出来ていなかったので、前日に作っていたら自宅のパソコンが不正終了しやがって全部パアにorz
仕方が無いので寝ずに一気呵成に作り上げたのが次のスライド。

スライドシェアが期待したように動いてくれないので、原版はこちらからPowerPoint 見れるひとはこっちから観た方が期待通りうごくとおもいます。

舌足らずでナンノコッチャな部分が多いですが、その辺りは徹夜明けの異様なテンションでカヴァーしました。
お蔭様で教室の隅で立ち見が出る程の人達に観に来て頂いて、大盛況の内に終わりました。もう徹夜した甲斐があったというものです。
あのパフォーマンスをもう一回出来たらいいなぁー。まあ勢い半分だったので再現は難しそうだ。


論文の方もメインの部分はほとんど一日で書いたようなもので、全然纏まってないですが、まあある程度力作ではあると思います。

実社会に於ける完全犯罪の可能性について I .pdf


この研究で一番の発明だなあと思ったのは、反社会的行為の極北と見做されがちな完全犯罪を、実は現代社会に無くてはならない、社会正義に適うものであると証明したことです。これで我々完全犯罪家も枕を高くして眠れるというものです。よかったよかった。

「現実における完全犯罪って、知らない人を殺して山の中に遺棄してくるとか、そんなツマラナイやつじゃないの?」と思われるかもしれませんが、そこはそれ、ちゃんと美学を維持しながら完全犯罪を実現するにはを徹底的に考えています。
どちらかと云うと、具体的な犯行内容・トリックについては言及せず、企画立案・実行の指針となるようなものを目指しました。


さあ、みなさん、これで明日から完全犯罪で社会改善をしていこうではありませんか!!!……あれ、こんな夜に誰だろうわなにをするやめろおれはやってないやめろqあwせdrftgyふじこlp;@:[…